アルバイトでの介護就業

そのしわ寄せとは少子高齢化による老人の増加。
そして介護就業者の減少、及び人員不足です。
そのために打ち出した工作がアルバイトを雇う。
ということなのですが、これがなかなかに難しい問題のようです。
介護、福祉関係に従事する方ならお分かりかと思いますが、サービス業の中でもかなり特殊な部類です。
ただ笑っていらっしゃいませと配膳、片付け。
そんなものとは大いに異なる問題が横たわっているのです。
技術的な職務は覚えればいい。
事務的な仕事ならなれればいい。
しかし介護の現場はその場その場で様々な判断や行動が求められます。
介護で必要になってくる要素で、得手不得手、というより生理的に無理な方がいるかもしれない職務。
下の世話です。
自分はこの職務には耐え切れませんでした。
自分より年上の方のおむつを交換する作業は、失礼ですが二度とやりたくありません。
その方の明快な時期を思い浮かべると俺みたいな若造におむつを変えさせられるのはとてつもない恥辱と考えるためです。
よって介護職とは得手不得手の問題の前に、生理的な部分も関与してくるのです。
利用者さんとの交流
二つ目に大変なのが、介護するうえで避けては通れない利用者さんとの交流です。快活に話せ、意思疎通ができる相手なら苦労はないでしょう。
しかし現実は、脳梗塞などで自由意思というより本来の意思や行動を制限されている方々がたくさんいるのです。
通常のおはようございます。
はい、おはよう。
ということすら困難な方々が多々います。
今日はいい天気ですね。
あの花なんていうんですか。
空虚に響く言葉。
会話でキャッチボールができない辛さを痛感しました。
会話はお互いの意思疎通ができて初めて成立するものです。
つまり、自分の力では利用者さんと意思疎通ができなかった。
ということです。
悔しいというより悲しかったです。
ちゃんと意思や想いがあっても汲み取ってあげれない。
それは私に福祉という職業の選択を切るきっかけとなりました。
ここで伝えたかったことは介護は特殊な仕事であり、人ごとに試される職場であるということです。
間口は広くても、逆に広い分ぬけでてしまう。
それが現状です。
ですが私の親類や友人には介護は俺の天職だ。
と語り仕事に従事している方もいます。
これだけ聞くと無理かも。
という声が聞こえそうです。
しかし、開いた扉に飛び込み、そこから自分に合うか試す。
それが福祉就業するうえで大切なことではないかと思います。